楽器の構造

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先日ショールームで「作曲家の手の癖を読み解く」と題して行われたワークショップ。
調律師としての目線でも非常に興味深く感じました。

その中で少し触れられた楽器の音の鳴る仕組みについて少し書かせていただきますね。

現代のピアノでも家庭によくあるアップライトピアノとグランドピアノではアクション(鍵盤から弦を叩くハンマーまでの仕組み)が違います。

簡単に言えばアップライトピアノは弦を横から叩きますが、グランドピアノは下から叩きます。

良く言われる連打性能はアップライトピアノが秒間7回が限度なのに対して、グランドピアノは秒間13回可能です。

これは構造上アップライトピアノは基本的に鍵盤を最初の位置まで戻さないと次の音が出ませんが、グランドピアノは途中まで戻せば次の音が出せます。この差が連打性能に大きく現れます。

そして・・・

ワークショップでも触れられた「チェンバロ」「クラヴィコード」といういわゆる古典楽器ですが、この2つも音の出し方が違います。

チェンバロは鍵盤の動きに合わせてジャックが持ち上がり、それについているプレクトラムと呼ばれる爪が弦をはじくのですが、その運動量は小さいために音の強弱は出しにくい楽器です。

クラヴィコードはタンジェントと呼ばれる金属片(マイナスドライバーの先みたいな感じ)が弦を突き上げます。チェンバロより更に音量は小さい楽器ですが、この突き上げるという動作のため、鍵盤を弾いた状態で鍵盤を押す力を変えたりゆらすことによってピッチの変化やビブラートをかけることが可能となります。

楽器はどういう構造で音が鳴っているのか。

こうした古典楽器もそうですが、現代のピアノでもその構造を知って弾いている方は少ないかもしれません。

目の前にある鍵盤の奥がどういった仕組みで音が鳴っているのかを知ることも楽器を弾く上で、楽曲を表現する上で必要だと思います。というより、知っているか知らないかで演奏が代わります。


ピアノファクトリーでは教室の生徒さん向けにピアノの構造をわかりやすく説明する「ピアノ博士塾」を何度か開催いたしました。

またピアノの先生、趣味でピアノを弾く方に対してもそれに応じた内容で説明会も開催いたしますのでお気軽にお問い合わせください。


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ハンマーのパンク修理

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ピアノの修理もいろいろありますが、たまにあるのがこのハンマーのパンク。
湿気によるフェルトの膨張であったり、古くなって接着が弱くなったり、いろいろ原因はあります。

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全てのハンマーが全部同時になるわけではありませんが、こうなってしまった場合、ハンマーを全部交換するのが理想ではあるのですが、そうなると費用もかなりかかってしまいます。

よく弾かれているピアノであればそれもありかもしれませんし、調律師の立場からいえばそれが本来だとは思いますが、お使いの状況によっては今回のように接着修理することもよくあります。

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細かく言えば音色のバラツキが気にはなりますが・・・

これに限らずいろいろな修理や調整。
調律師の理想とお客様の使用状況やご希望を考えながら最も良い処置をご提案させていただきます。


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さまざまな雑音

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ピアノからはいろんな音が出ています。

鍵盤を弾くと、アクションと呼ばれる機構部分、そこからハンマーに力が加わり弦を叩きます。ピアノの音色はこのハンマーが弦にどれだけの時間接しているか(接弦時間)とどれだけの面積が弦に触れるか(接弦面積)によって決まります。

弦振動は駒から響板によって増幅され、ピアノ本体が共鳴箱となりさらに増幅された音が私たちの耳に届きます。

この本来の「音」以外にも気にすれば鍵盤やアクションの動く音も含まれているわけです。

それも含めて「ピアノの音」なのですが、長年使っていると部品の摩耗により様々な雑音が出るケースがあります。

ある日突然なるわけではなく、日々徐々になるので気にされていない方も多いのですが、一年に一度調律にお伺いすると、あれ?って気になる雑音もあります。

その時にやっかいなのが、想像できない雑音。

その一つがグランドピアノにあるローラーという部品の雑音です。

画像中央の黄色い部品がローラーです。
IMG_9657.jpg


鍵盤を弾き終わった時、ハンマーが弦を叩いて戻った時に「カチャ」という硬い雑音が出ているケースがあります。

いかにも硬いものが当たっているような音。

でも、これはスキンでできたローラーが木の部品にあたって出ている雑音なんですよね。
どう考えてもスキンと木があたって鳴っている音には思えずに、この仕事をし始めた頃はこの雑音を探しまくった記憶があります。
今では当たり前のように普通にこの部分を触りますが、最初は一苦労でした。

これも経験値ですね。

ピアノ調律師は調律の専門学校を卒業していますが、どの世界でもそうですが学校で覚えるのは基本中の基本だけ。

実際はどれだけ現場で覚えるかだと思います。

もちろん、学校や教えてもらう先生によって、卒業時点のレベルに雲泥の差はありますが、ここは入学時にはわからないので運かもしれません。

調律学校の話はまた次回に^^;


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鍵盤の連打が出来にくい原因

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一気に寒くなってきてストーブが登場する季節ですね。

暖房も湿気の原因の一つ。

今回調律にお伺いしたグランドピアノですが、連打が何となく効きにくくてチェックしたところ湿気が原因によるハンマーのスティック。

ハンマーの通常の運動距離だと少しわかりにくいので少し大きめに動かしてみた動画です。
1本だけゆっくりと下がっているのがわかると思います。



こうした駆動部分にはセンターピンという小さなピンがあり、グランドピアノでは1つの鍵盤に4箇所あります。

IMG_9665.jpg

そのうちのハンマーの駆動部分のセンターピンを交換。

IMG_9663.jpg

IMG_9661.jpg


交換後はご覧のようにスムーズな動きが復活!



このセンターピンも1.200mmから0.025mm単位で1.600mmまであり、どれがどこと決まっていません。
一つずつ動きの感覚を確かめながら使うセンターピンの太さを選んでいきます。

細すぎるとガタつきになり、太すぎると動きが悪くなるためジャストのセンターピンを選び交換することになります。

このあたりは長年の指先の感覚でしょうか。

今回のように完全に動きが悪くなっていない場合でも、微妙な動きの鈍さがタッチ感にも繋がってきますので、調律という音を合わせる作業だけでなく、内部の調整をしっかりと見ることにより弾き心地の良いタッチを維持することができます。


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オーバーホールから2年

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「オーバーホールから2年」

2年前にオーバーホールをさせていただいたアメリカ製ボールドウィン。

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※当時ブログにも何回かに分けて書いていますので、よろしければご覧ください。
http://pianofactorystaff.blog55.fc2.com/blog-entry-333.html
http://pianofactorystaff.blog55.fc2.com/blog-entry-334.html
http://pianofactorystaff.blog55.fc2.com/blog-entry-338.html
http://pianofactorystaff.blog55.fc2.com/blog-entry-340.html
http://pianofactorystaff.blog55.fc2.com/blog-entry-342.html


先日調律にお伺いしましたらすごくよく鳴って楽しく弾いていますよって嬉しい言葉をいただきました。

古くなり調整も狂ったまま、また変に修理されてしまっていたピアノも一つ一つ部品を交換し修理、きちんと調整を行えばまだまだ使えるのがピアノの良いところです。

古くなったピアノでも、まず修理をすれば使えるかどうか、それにはどのくらい費用がかかるか。それから買換も含めてご検討頂ければと思います。

ピアノにはいろいろ思い入れもある方が多いです。
使えるものならできれば修理して使っていただきたいですね。

そこでよく聞かれるのが「ピアノの寿命」。
きちんとしたメーカーなら、これで終わりですって時はないかもしれません。
ただ、弾かれる方の技術力があがり、そのピアノでは表現力をカバーしきれなくなってきた時、その方にとってそのピアノは限界かもしれません。

でも、また再調整をして別の方の所に行けばまだ現役バリバリです。

そういったことも含めて、ピアノファクトリーではお客様に対してアドバイスさせて頂いています。


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