
納入から34年間毎年調律されていたピアノがこの様な状態だったら悲しいですね。
お客様から見えない部分(鍵盤下など)はこの様に掃除やサビ取り(整調・整音も)
を全くしない調律師がたくさんいるのがこの業界の現実です。

たくさんの生徒さんを指導されてきた先生のピアノは、それだけ深くハンマーが磨耗しています。

ハンマー表面を削って綺麗に整えればppも出しやすくなりffも音が割れません。
ハンマーと弦の噛み合わせをピッタリ整えれば伸びのある豊かな音色が戻せます。

白鍵の上面は真っ白でもセルロイドの側面が茶色に変色しています。

全鍵はがして、

上面と同じアクリルを接着するとホワイトニングされた歯のように真っ白(^^)

指垢の付いた側面(上)も綺麗にクリーニングします(下)

黒鍵の側面は指が擦れて塗料が剥げてしまっています。

着色して元通りに。

グランドピアノの譜面台はたくさん使われると楽譜が当たる部分が剥げてしまいやすいですね。

フェルトを貼り替えて気持ち良くピアノを弾いていただけます。
処分を検討されていたピアノでしたが、調律だけでなく掃除・整調・整音を施せば
まだまだ現役のピアノに甦ります!
sano